ウクライナで大流行している謎のスーパーインフルエンザですが、
なぜか日本のメディアでは、ほとんど取り上げられていません。
「大紀元日本」11.19日の記事からです。
患者の視察に来たユーリヤ・ティモシェンコ首相(AFP)
死者の肺は真黒 ウクライナで謎のインフルエンザが流行、既に315人死亡
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【大紀元日本11月19日】現在ウクライナでは謎のスーパーインフルエンザが大流行している。死亡した患者の肺は炭のように黒く、内出血と肺水腫の症状があり、第1次世界大戦後のスペイン風邪に状況がよく似ている。ウクライナ政府の発表によると、現地では16日の時点ですでに140万人が感染、315人が死亡しており、近隣諸国のパニックを引き起こしている。WHOの先週の論評では、現地のウィルスは突然変異していないとのことだが、世界的流行病の第二波であると考えられているようだ。
今回のインフル発生後、当初はH1N1インフルと考えられていたが、間もなく、3種のインフルが変種したウィルス性肺炎であることが伝えられ、新型インフルと別のインフルが結合し、スーパーインフルに変種したのではないかと指摘されている。
ウクライナの救急医師Myron Borysevych氏は、このインフルエンザウィルスはH1N1型でも肺炎でもないと見ていると述べた。医師らは、このインフルは内出血と肺水腫の症状があり、スペイン風邪に類似していると考えている。また、西部地区の医師がこのウィルスによって死亡した患者を解剖したところ、肺が炭のように黒く、まるで焼け焦げたようになっていたという。
ウクライナ首相、WHO専門家にウィルス分析を依頼
ウクライナのビクトルユシチェンコ大統領は、WHO専門家9人を首都キエフ及びリヴィヴに緊急召集してウィルス検査を行い、英ロンドンへ送って分析を行っている。大統領はさらに、現在多くの人が死に直面し、インフル大流行により医師まで死亡していると伝えた。
「他の国で流行しているインフルとは異なり、ウクライナでは新型インフルのほかにも季節性インフルとカリフォルニアインフルが同時に流行している。ウィルス学者は、この3種のウィルスが変異して一つに結合してしまえば、攻撃力を持つ合成ウィルスになるだろうと推測している」と大統領が伝えている。
17日、WHOはサイト上で、ウクライナの新型インフルは、今年4月に始まった新型インフルの遺伝子と同じであり、突然変異ではないことを伝えた。
1日で2万人近くが感染
ウクライナ「キエフポスト」紙は、15日の時点で、インフル感染と呼吸道ウィルスによる死亡者は299人に増え、134・7万人が感染しており、当日24時間以内に1万7千人余りが感染していると報道。この数字は1時間ごとに更新されている。現在さらに多くの人の感染が伝えられ、特に西ウクライナ9地区に集中しているようだ。
現在ロシア、スロバキア、ポーランド、ハンガリー、ルーマニアはすでに、入国するウクライナ人に対して健康診断の実施を開始している。ポーランドのトゥスク首相は、欧州委員会とEU議長国のスウェーデンのラインフェルト首相に書簡を出し、「EUレベルでの迅速な行動が必要である」と促した。
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また「J-CASTニュース」11.20(http://www.excite.co.jp/News/society/20091120/JCast_54477.html)では、
いくつかのメディアの情報をまとめるとこうだ。ウクライナでは、2009年10月末ごろからインフルエンザの感染者が約15万人、死者が50人出るなどして、被害が急拡大した。そして、11月18日には、感染者が約145万人、死者が328人と10倍近くにまで膨れ上がった。
ブログで新型インフルのウォッチングをしている近畿医療福祉大学の勝田吉彰教授(渡航医学)も、新型インフルの強毒化について、懐疑的な立場だ。
「今のところ、突然変異の可能性は高くない感触を持っています。肺が真っ黒のレントゲン写真もなぜ記者が入手できたのか疑問ですし、死者などの数字も、すべてが新型インフルとは限りません。現地では、大量出血して死んだという報道は、最近少なくなり、いかに医療施設が貧弱かといった報道に変わりつつあります。ウクライナでは、ユシチェンコ大統領とティモシェンコ首相がライバル同士ですので、政治的なプロパガンダの可能性もあるかもしれませんね」
もっとも、勝田教授は、突然変異の可能性がまったくないわけではないとみる。
「集めたウイルスの少なくとも半分は新型インフルエンザだったようですが、ロンドンの研究所は、まだ最終的な結果を出していません。その点が気色悪いですね。3種のウイルスが混合して変異することは、確率はそんなに高くありませんが、理論的にはありえます。肺ペストだという情報については、そうならもっとバタバタ亡くなるはずなので、そうではないでしょう。第2波となる可能性はまったくゼロではありませんので、日本でも、注意して見守る必要があると思います」